我々は視力さえ良ければ、両手を横に広げた位置より前の景色をすべて見る事ができます。
我々の目は梅の実くらいの大きさしかありませんが、そんな小さな目の中にこんなに大きな景色がよく写るものだと不思議に思われた事はありませんか？
それは目の、主として角膜と水晶体が強い凸レンズの働きを持っており、外の光を凝縮して目の底に写すからです。これを目の屈折と言います。

角膜と水晶体による、凸レンズの度が眼の奥行きに対してちょうどよければ眼鏡なしでよく見える、正視です。
度がたりないものが遠視、強すぎるものが近視、角膜の縦横の屈折度が大きく違うものが乱視です。
遠視、近視、乱視等をまとめて屈折異常といいます。

屈折異常を補ってなるべく正視に近づけ、視力をよくしようとするのが視力(屈折)矯正です。
視力矯正の方法としては、眼鏡、コンタクトレンズがあります。
眼鏡、コンタクトレンズは大変良い視力を引き出す事ができますが、それぞれ色々な不便さや、煩わしさもあり、使わずに済む方法はないかという願望から手術が考えられるようになりました。
それが視力矯正手術です。
つまり、視力矯正手術は視力矯正の一手段です。
したがってどの方法を選ぶかはあなたの意思が優先します。

PK、AK ：
メスで角膜に切開を加え、角膜の屈折力を変える
PRK（ピーアールケー)、LASIK（レーシック)：
角膜にエキシマレーザー(※1)を当てて屈折力を変える
ReLEx SMILE,FLEx（リレックス・スマイル、フレックス)： 
フェムトセカンドレーザー(※2)で矯正したい分の角膜を切除する
ICR： 
角膜にプラスチックのリングを入れて屈折力を変える

Phakic IOL（フェイキックアイオーエル）　
ICL（アイシーエル）

エキシマレーザーは波長193nmの紫外線レーザーで、これを角膜に当てると、その部分の角膜が薄くなり、屈折を変える事ができます。コンピューターに入力された矯正量に応じてエキシマレーザーは発振されます。

フェムトセカンドレーザーは、フェムト秒（1000兆分の１）という超短時間で角膜内にプラズマ爆発を起こして空洞を形成させ、それを連結させる事でミシン目のような切断面を形成させるレーザーです。