■ 合併症について


 他の手術同様、ICL手術でも合併症や副作用が起こる事があります。
充血・痛み・かゆみ・腫れ・流涙
 手術後の炎症によって起こる事が多く、1~2週間して傷口の炎症が治まってくると改善します。 それまでは、目に不快感がある場合があります。
ぼやける
 視力が安定するのに約1~3ヶ月かかります。 それまでは炎症や角膜のにごり等により、ぼやけたり、日によって視力が変動したりする事があります。
度数の変化
 検査の結果、お一人お一人に合った度数のレンズを挿入しますが、挿入後に屈折度数が変化する事があります。 その場合、視力が安定するのを待ち、乱視矯正手術(LRI)やエキシマレーザーで追加矯正する事により、視力を上げる事ができます。
レンズのずれ
 挿入した眼内レンズのずれによる視力の低下、あるいは外部からの衝撃により偏位した場合には正しい位置にレンズを固定するために再手術を行います。
ハローグレア
 レーシックほどではありませんが、まれに眼内レンズの反射により、暗い所で光を見たときに、光が滲んだり、眩しく見えたりする事があります。ほとんどの場合、数ヶ月で慣れて気にならなくなります。
虹彩炎
 まれに、手術後の免疫作用等により、虹彩に炎症を起こす事があります。 充血や痛み、眩しさを伴う事もあります。基本的にお薬で治療します。
感染
 手術で出来た傷口から細菌が侵入し、感染症を起こす場合があります。 汚い手で目を触ったり、こすったりしないようにして下さい。特に術後2週間は傷口が完全に接着されていませんので注意が必要です。術後1ヶ月間は不潔になりそうな作業(農作業、草むしり等)や、不潔な場所(プール、温泉、その他、工事現場等塵や埃の多い場所)への出入りは控え、医師の指示に従って、目薬はしっかり点眼して下さい。
その他考えられる合併症
 眼の中に異物(眼内レンズ)を入れますので、角膜内皮障害、緑内障、白内障等の障害が起こる事が考えられます。 これらの合併症は、ほとんど起きる事はありませんが、万一起きてしまった場合には、それぞれの治療法がありますので、医師の指示に従って下さい。