■ 当院の視力矯正手術
当院の視力矯正手術
フェムトセカンドレーザーやエキシマレーザーを使って角膜の屈折力を変え、近視、乱視、遠視を治す方法です。
フェムトセカンドレーザーは1000兆分の1秒の超短パルスレーザーで、角膜の組織間を解離します。エキシマレーザーは193nmの紫外線レーザーで角膜を蒸散させます。
2012年3月導入、最新鋭の機械です
フェムトセカンドレーザー VisuMax
ReLEX SMILE,FLEX(リレックス スマイル,フレックス)は、この機械1台で行います。
ヨーロッパで数多く行われている手術ですが、日本への導入は当院が4台目です。
「フェムトセカンドレーザー VisuMax」
エキシマレーザー VISX
「エキシマレーザー VISX」
手術でどれだけ見えるようになるか
今までの成績では、1.0以上になる確率は87.3%以上、0.5以上になる確率は99.7%といわれています。同じ手術を行っても、少しずつ反応が違いますので、必ず1.0以上になるという保証はありません。
ほんの少しのずれは見にくい時だけ眼鏡で補助する事があります。
コンタクトレンズを使う事も可能です。
どうしても矯正量が足りないと思われる場合は追加手術をする事ができますが、必ず1.2見えなければというような厳密な期待にはこたえられない場合があります。
最高の視力が出るまでの時間にも個人差があります。
通常は翌日すでにかなり見えるようになっていますが、中年過ぎの方の中には何ヶ月もかかった場合もあります。
近視の戻りも全く無いとは言えません。
これは新たな近視が進んだ事と区別ができない場合もあります。
老眼の事
視力矯正手術を受ける時忘れていけない事は老眼です。
40歳を過ぎたら、人は誰でも徐々に老眼が出てきます。
近視、乱視を手術して眼鏡がいらなくなっても、老眼の年齢になったら近くを見る時は老眼鏡をかけなければなりません。
若い人は老眼年齢までの間だけでも眼鏡なしの生活を楽しめれば良いと思っていただければ良いと思います。45歳過ぎの方は、近視の程度、仕事、趣味、生活パターン等を良く考えて、どの程度矯正したら良いかを考えましょう。
残念ながら45歳過ぎたら、眼鏡からすっかり開放される事はありません。
視力矯正手術に適している人
年齢は18歳以上、およそ-10Dまでの近視、比較的軽い乱視と遠視です。
眼鏡やコンタクトレンズで良く視力が出る方、1年以上それらの度に動きのない方です。
体に大きな病気がなく、目にも屈折異常以外の病気がないか、治療が完了している事が必要です。
精神的に安定しており、これらの説明を良く理解してくださる事も大事です。
妊娠中、あるいは出産後1年、授乳している場合、断乳後半年は手術を避け、また、手術後3ヶ月は妊娠を避けて下さい。
このほか、眼科学的に色々な条件がありますので、詳しい診察、検査を行い、適しているかどうかの判断(適応判断)をします。
視力矯正手術の術後合併症
- 手術後、強く目をこすったり、強い衝撃が加わったりすると、フラップがずれたり、ひどい時は取れてしまったりする事もあります。レーシックの場合は特に注意して下さい。ReLEx SMILE ,FLEx(リレックス・スマイル、フレックス)とPRKはフラップトラブルがほとんど起こりません。
- 稀にDLKと呼ばれる角膜炎がフラップの間に起こる事があります。
早く発見して治療すれば視力に影響しませんので、翌日、1週後の診察は必ず受ける事、異常を感じたら速やかに連絡していただく事が必要です。治療のための通院が頻回に必要になる事があります。
- 手術後、目薬のつけ方がルーズだったり、汚れた手で目をこすったりして角膜炎が起こる事があります。
指示通りに目薬をつけ、清潔に心がけて下さい。指示通りに診察を必ず受けて下さい。
- 手術後、電灯の光をまぶしく感じたり、夜間の車の運転の時等に、対向車のヘッドライトの周りに光の輪が見えたりする事があります。
これは治療した部分より大きく瞳が開いた時に、起こる現象と考えられています。
しばらくすると慣れてしまう事がほとんどです。
- 手術前コンタクトレンズで1.0の視力のあった人が、手術後同じ1.0の 視力を得た場合、ほとんどの人は満足しますが、コンタクトレンズの1.0の方が良く見えたような気がすると思う人もいます。
これは視力の質の問題で、その人本来の角膜と、手術をしてカーブを変えた角膜とでは光の入り方が違うからです。
それを敏感に感じる人がいるためで、ごく細かいものを見る仕事をする人にとっては、コンタクトレンズの視力のほうが都合が良い場合もあります。
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レーシックの場合角膜の知覚神経も切断されています。神経が再生されるまでの間、角膜の知覚が低下するので、レーシックは術後痛みが少ない術式となっていますが、その反面、術後にドライアイが続く事が多いようです。長く続く場合は、人工涙液等を1年ぐらい続ける必要があります。ReLEx SMILE, FLEx(リレックス・スマイル、フレックス)は知覚神経の切断が少ないので、ドライアイの発生が少なくて済みます。
- これらのほか、手術の常として、現在まで知られていない問題が起こる可能性も全く無いとは言えません。
私たちはそのような場合もあなたの視力をお守りするために誠心誠意努力する所存です。
海外でのLASIK手術への注意
最近、韓国・タイ・中国・アメリカ・ハワイ等で屈折矯正手術を受けてきて、私たちの外来診察に来る人が多くなりました。
「手術後に視力が期待したほどでない」 「前より見え方がおかしくなった」 「術後また近視が進んでいる」 「外国にまた行って再手術ができない」 「詳しい説明をうけても言葉がよく理解できない」 等が受診の主な理由です。
手術すべきでない眼だったのに、無理に手術をしてしまったとしか考えられないものもあります。さらに、手術器械の消毒が不十分なために、菌が眼について失明に近い状態で角膜移植を受ける人もいます。
私たちは、上に述べたほとんどの国の病院に行き、どんな施設、どんな衛生状態で手術をしているか、実状を直接見ています。
すべての点で合格な所もありますが、エイズやC型肝炎等の検査も行わず、同じ器械を何人もの患者に使いまわしにしているアジアの施設を実際に見ています。若い人が受ける手術ですので、もしかしたら将来エイズや肝炎が発症する危険性は否定できません。十分に注意して下さい。